入学式 学校長式辞

2019年4月9日 21時40分

平成31年度 入学式 校長式辞を掲載いたします。

ご一読ください。

 

式  辞

 春は夢が始まる希望に満ちた季節です。
令和の新時代の訪れと新入生の入学を祝福するかのように、西中の桜も満開に咲き誇っています。
本日は、多数のご来賓の皆様と保護者の皆様にご臨席を賜り、盛大に入学式を挙行できますこと、心から感謝申し上げます。

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
今日から皆さんは、三島西中学校の、私たちの仲間です。
豊かで美しい自然環境、愛のある先輩たちや先生方、校歌やマスコットキャラクターのロベルト君、
規律や秩序のある学校生活などが、西中学校の自慢です。
そんな西中学校の教育目標は、「人間尊重の精神を基盤に、社会を生き抜く生徒の育成」とし、
「命」や「人権」を最も大切にしています。
先輩たちも、「三島西中学校いじめ根絶宣言」を作成し、誰もが安心して楽しく生活できる学校づくりをめざしています。
皆さんは、「命」と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか? 
「命」をうたった書物や俳句、短歌や詩はたくさんありますが、
「命」と今の季節「春」を詠んだ、松尾芭蕉の有名な句を紹介します。

「命ふたつ 中に活きたる 桜かな」×2、二十年余りも会うことのなかった友人が、
命があったおかげで再会できた。その喜びの中に、桜が生き生きと咲いている」という意味です。
「命ふたつ」、私は、この言葉に強く胸を打たれました。
1年生の皆さん、目を閉じてみてください。
そして、自分が誕生したときのことを思い出してください。
当然、覚えていないと思います。
でも、想像はできるでしょう。
空気をいっぱい吸い込んで大きな産声をあげる自分、抱きかかえられ体をふいてもらいます。
周囲では、「おめでとう」の言葉が飛び交っているかもしれません。優しく顔をのぞき込む家族、
願いのこもった名前で優しく語りかけたり、感動と喜びの涙を流したりしている家族もいることでしょう。
君たちの輝ける命の誕生です。目を開けてください。
次に隣の人の顔を見つめてください。そして、同じように、隣の人の誕生も想像してみてください。
さっきよりは難しいかもしれませんが、自分と重ねて想像してみてください。
そこにも同じように、輝ける命の誕生があるのです。
「命ふたつ」と考えることは、自分と相手を重ねながら、相手の気持ちに思いを巡らせることです。
自分の命だけでなく、他人の命も大切にすることです。
また、自分の「命」は、一つで生きているのではなく、たくさんの「命」に支えられて存在していることを自覚することです。
そうすれば、決していじめや差別は起きません。今日、新しい友達や先生との出会いに、「命ふたつ」を強く思い、
中学校生活をスタートさせてください。
誰もが笑顔で生き生きと過ごせる毎日にしましょう。

 保護者の皆様、本日はお子様のご入学、誠におめでとうございます。
これから三年間、お子様が命を大切に、たくましく成長されますよう、チーム西中は、
最善の努力をして参ります。
もし、お子様のことで心配なことがありましたら、学級担任をはじめ、本校教職員にご相談ください。

 結びに、これからも本校は保護者や地域の皆様とともに、愛のある温かい学校づくりを進めてまいります。
今後とも本校の教育に対しまして一層のご理解、ご協力のお願いを申し上げ、式辞といたします。